はじめに

株式会社クリエイティブ・ワークス代表、竹内俊樹と申します。

私は、ヒューマン・アセスメントのアセッサーとして、企業に所属する社員の能力を評価したり、組織の特性を診断したり、一人ひとりの能力特性を診断することで日本企業の実態を捉えてきました。ヒューマン・アセスメントを初めて22年、評価した受講者は4万人以上、経営層や人事部に対する報告会は300回を超えました。

ヒューマン・アセスメントを活用することで、客観的かつ合理的な基準・方法によって、人の適性を診断したり、人の持つ能力を評価したりすることができます。「優秀な人を採用したい」「成果が上げられそうな人を管理者に昇進させたい」「将来有望な人を幹部として起用したい」といった場合に、感覚的・恣意的な基準による判断や経験や直感に頼った判断から脱却することが可能です。

ヒューマン・アセスメントの新たな活用について

現在、私は60歳の還暦を迎えました。職業人生のゴールに向けて「新たなこと」に取り組みたいと思っています。ヒューマン・アセスメントの技術を様々な分野で紹介し、ヒューマン・アセスメントの適応範囲を広げるとともに、各々の分野での新たな価値創出に役立てていただくことができないかと思っています。現状では同一企業内でしか活用されていないヒューマン・アセスメントの技術を様々な分野で紹介し、適応範囲を広げるとともに、各々の分野での新たな価値創出に役立てていただくことができないかと思っています。

キャリア図

私からご提案したいことは、「貴社内で「ヒューマン・アセスメントチーム」を作り、人材ビジネスの付加価値を高めていきませんか」ということです。「個人特性の診断」「能力の評価」「能力開発や組織開発に向けた提言」といったことをプロとして行う「アセッサー」を育成し、新たなサービスの開発、既存ビジネスの高付加価値化へと繋げていただけないかと思っています。

企業間移動、産業間移動のとき、最も大切なことは、「組織で求められる人材要件」と「個々人がもつ能力特性」をマッチングさせることです。例えば、企業と人のマッチングにおいては、「職業経験」「専門分野」「マネジメント経験」「性格特性」といった基準が活用されていると思います。ヒューマン・アセスメントの技術導入によって、「能力(思考能力や対人能力)という概念」「個人特性(動機特性や思考や行動のスタイル)という概念」を取り入れ、より精密なマッチングを実現し、業界全体、社会全体での「円滑な人材移動」に向けてのシステム作りに役立てられないかと思っています。

具体的には、以下のようなことに活用できるものと思料しています。

  • 得意先企業の採用・昇進・昇格に向けてアドバイス
  • 得意先企業の幹部登用・後継者の選抜に向けたアドバイス
  • 得意先企業の組織課題、人事課題の抽出とアドバイス
  • 得意先企業の社員のキャリア開発に向けたアドバイス
  • 得意先企業の求める人材像の見える化、評価基準の策定
  • 紹介する人材の能力特性の診断
  • 買収や合併時の相手先企業の人材評価と組織診断

ヒューマン・アセスメントの成果物について

ヒューマン・アセスメントの成果物「個人特性レポート」「総合報告書(全体傾向と組織課題の提言)」「個人面談」などです。

ご提案の背後にある私の思い

人が財産、人が資本であるのなら、まずは一人ひとりの社員(採用であれば一人ひとりの応募者)の特性を見極める必要があると思います。そのうえで、「誰を採用するか」「誰にこの仕事を任せるか」「誰と誰を組み合わせてチームを作るか」「リーダーを誰にするか」という意思決定を行う必要があります。

ところが、採用(中途・新卒)であれば「経歴(職歴)+面談の印象」、育成であれば「一律の集合研修」、活用であれば「合理的な基準や理由のない異動」になっていないでしょうか。この要因は、人の特性、あるいは求められる人材の特性をきちんと可視化、文字化、定量化できていないためと思います。人を理解する時、明確かつ客観的にわかる「学歴」「職歴」「専門分野」と、「明るい」「行動的」といった印象でしか掴めていないからだと思います。

繰り返しになりますが、人が財産、人が資本であるのなら、まずは一人ひとりの社員(採用であれば一人ひとりの応募者)の特性を見極める必要があります。「ジョブ型採用に切り替えるべき」「ピープルアナリティクスによる改革が必要」といっても、個人を理解していなくては効果が薄いものと考えます。

過去の実績だけを見ても、その人がこれからどれだけ活躍するかはわかりません。未来を予測できる情報が必要です。ヒューマンアセスメントとは、将来の活躍予測であるといえます。

私が抱く理想の労働環境

私は、会社単位での適材適所の人材配置にとどまらず、社会単位での適材適所の人材配置を目指すべきと思います。すなわち、企業内職種間、企業内職位間、企業間、産業間における労働移動が簡単に行える社会です。成熟産業から成長産業に人材がスムーズに流れていく仕組み、誰もが自分の持ち味を十分に発揮して生き生き活躍できる社会のことです。

「企業内異動」においては、人事部や専門部署がサポートしてくれます。「企業外移動」については、各種の人材サービス会社がサポートしてくれます。そして、労働者本人も市場価値を高めるために日々努力をしています。そんな社会です。そのためには、以下のような環境が整備されないといけません。

  • 企業を超えて、産業内で「人材を評価する基準」が統一されており、公平な運用がされている
  • 各企業に認定アセッサーがいて適正な評価がされている
  • 「マイナンバーカード」のような能力証明書を個人で持ち歩いている  
  • 大学、企業、職安、人材関連企業(紹介会社、派遣会社、研修会社)で活用されている
  • キャリア開発、能力開発のプロのコーチがいる

まだお伝えしたいことはたくさんありますが、ヒューマン・アセスメントに関心がおありでしたら、以下よりご連絡をいただければと思います。

株式会社クリエイティブ・ワークス
代表 竹内俊樹